「がん治療にはお金がかかる」と、言われていますがその理由はご存知ですか・・・?
先日、セミナーで実際に、働き盛りの30代後半にがんと診断された女性のお話を伺いました。
自分の胸にしこりのような違和感があり、病院を4か所ほど転々としましたが、がんと診断されるのに約2年ほどかかったそうです。(乳腺症とか良性のしこりと診断されることがあるらしいです)
手術、再発防止治療を5年間受け、再発していないか検査を受け続けてそろそろ10年・・・。
「がん=”死”」ではなくなった今、長く続くその後の人生をどう生きるかがカギですよね。
がんの治療方法というと代表的な方法が3つあります。
「手術」
「化学療法(抗がん剤)」
「放射線治療」
がんの治療はどんどん新しくなっており、どの治療法を選択するかは自分で決めることが出来ます。
入院日数も減り、内視鏡などによる日帰り手術もめずらしくなくなってきています。
放射線治療や化学療法(抗がん剤)も通院で行う割合が増えています。
【粒子線治療】
がん病巣を狙い撃ちできる粒子線治療(陽子線、重粒子線)はより強い放射線をより少ない副作用でかけることが出来るので、体に優しい治療と言われています。
最初の検査などを除けば、その後は通院治療のみとなることも多いようです。
ただ、粒子線治療は保険が利かない「先進医療」であるため、治療費は全額自己負担で、約300万円かかると言われています。
【働く世代のがん】
“不治の病”から”治療すれば治る病気”になったがんですが、がんと診断された人の3割が退職している事実があります。
(具体的な事例)
「がん罹患したことを周囲へ告知することによる処遇等への影響を考え、有給休暇の範囲内で手術を受け仕事を続けた」
「がんに罹患したことを上司へ伝えたところ、退職を勧められた」
「復帰後、体力がまだ十分戻る前に負荷の大きい仕事が振られた」
治療のために休んだり、早退遅刻を繰り返さなくてはならないことにより、仕事を続けることが難しくなることが大きな社会問題となっています。
今回のセミナー講師の女性も、治療と仕事の両立が難しく、退職をされた方のおひとり。
当時、がん保険等に加入していなかったため、がんの治療費がかさむことを考えて、退院後、1週間で職場に復帰しましたが、副作用が積み重なり記憶力や判断力が低下したこと、激務により再発が不安になったことなど様々な理由が重なり、働き続けることに限界を感じ、心身ともに疲れ果て2年で退職。
「生きるための10年間、それは時間とお金を費やす10年間」だったと言います。
“がん”は他人事ではありません。
健康な人でも、ある日突然がん患者になることだってありえます。
そのために、今、準備できること一緒に考えてみませんか・・・?
では、次回は「がんのおはなし~最終話~」です。
(misa)